Nouvelles Visions

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ワイン産地の情勢は、刻一刻と変化しています。

 

私はワインバイヤーになってまだ12年目ですが、この仕事は情報が命だということだけは分かっています。生産地の現場に入って足で稼ぐ情報、現地人脈からの情報、優良メディアの情報。

 

その情報収集活動を通じて出会った造り手達が、それぞれの思いでつくるワインのお味の方は、機会があればご賞味いただくとして・・、

 

このブログでは、ブルゴーニュとシャンパーニュを中心としたフランス、およびイタリアやスペインといった当社の取り扱い生産者がいるワイン産地の、最新情報そのものをお伝えしていきます。また、起こっている変化の意味や背景を私なりに分析してみたいと思います。

 

実はかねてより、現地ではもはや新しい常識となったような意義のある変化が日本にあまり伝わっておらず、大昔の常識や価値観がいつまでも幅を利かせていることや、逆に極めて曲解された形で伝わってしまったようなことを、当事者のひとりとして心底無念に思ってきました。

 

私も、ワイン消費者のひとりです。(ワイン大好きです。いい年をしていまだに飲み過ぎてしまいますが、自分では楽しいお酒だと思っています)。それこそ私自身が、ワインをより美味しく、楽しく飲むのに役立つように、という心づもりで、正しい情報を正しくお伝えしていきたいと思っています。

 

そしてもうひとつ、他のワイン消費国の情報もとても重要です。これまで、ロンドン、パリ、チューリッヒ、ミラノ、マドリード、ニューヨーク、カリフォルニア諸都市、トロント、香港といった主要なワイン消費地を訪れ、インポーターやワインショップ、レストラン、ワインバー、ワインクラブ、ワインメディアといった現地のワインシーンを観察して来ました。この活動から得られた多種多様な情報や人脈が、これまでどれだけ仕事の役に立ったかわかりません。今後もライフワークとして主要消費地への訪問を続け、その模様も随時レポートしていきます。

 

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2008年5月12日 上田巨樹