「ベガ・シシリア」や「ドミニオ・デ・ピングス」といった偉大なワイナリーも軒を並べるD.O.リベラ・デル・ドゥエロの中心地、バルブエナ・デル・ドゥエロ村に2001年に設立されたブティック・ワイナリーで、創業者のフランシスコ・ゴンサレスが3人の子供たちとともに運営しています。合計48ヘクタールのぶどう畑を所有しており、その全面積で実質オーガニックのサスティナブル農法を実践。2021年に「ECOMETHOD」の認証を取得しています。
　2015年より醸造長を務めるビクトル・フェルナンデス（写真）は、ムルシア大学で生物学を、ミゲル・エルナンデス大学で醸造学を修めた後この地のワイン造り一筋の道を歩み続け、2014年度「Vinouvelle」コンクールで最優秀若手醸造家賞を受賞したプロフェッショナルです。
　「私たちのワイナリーは極めて近代的な醸造設備を保有していますが、その機能はすべて原理的・本質的なもので、いわゆる最新技術によってワインを改良するというような醸造アプローチは採用していません。私たちは、スペイン随一と言われるこの地の偉大なテロワールを信じ、真剣かつ丁寧に畑仕事に取り組むことを何よりも大切にしています。畑に手をかければかけるほど、ぶどうは品質をもって応えてくれます。ぶどうの本当の実力とポテンシャルは、最終的にワインの鮮度感、エレガンスと繊細さ、味わいの深さ、そして余韻の長さにはっきりと表れます」。
　並み居るリベラ・デル・ドゥエロのワインの中でもとりわけ口当たりがジューシーで鮮度感が高く、繊細でやわらかい果実味で知られる彼らのワインは、世界20ヵ国のレストランを中心に美味しいお料理とともに楽しまれています。またこのワイナリーは、いわゆる「ドメーヌもの」的な、手工芸的な作品ならではの野趣や醍醐味と、ハイレベルな品質管理による品質の安定性を高い次元で両立させている稀有なワイナリーであり、そのため国際的に展開する高級ホテルチェーンや各国航空会社国際線のファーストクラス、F1グランプリ会場といった、美食と公共性の両方が求められる場所でも多数採用されています。